【思わず唸る】杉養蜂園から学ぶマーケティング戦略

こんにちは!

takafumiです。

最近、私はマーケティング関連の本ばかりを読んでいます。

オンラインでもオフラインでも集客ってとても大切ですよね。

takafumi
今日は読んだ本の中で、とても参考になった書籍を紹介しするよ!

と言いたいところですが、これは他のサイトでも十分に情報があるのでそちらにお任せしましょう。

 

今回は私が実際に体験して、「これは。。凄い!」と思わず唸ったマーケティングの事例を杉養蜂園から学んでみたいと思います。

あっ。ちなみに、これはアフィリエイト記事ではありません。

記事の最後になって「私のオススメは◯◯です」といったような展開にはなりませんので、ご安心ください。

記事を最後まで読んでいただければ、あなたの想像以上に戦略が練らているのがわかると思います。

 

杉養蜂園について

あなたは杉養蜂園という言葉を耳にしたことはありますか?

名前から何となく連想できるとは思いますが、はちみつ関連の商品を製造・販売している会社になります。

オフィシャルサイトには御社の歴史について、こう書かれています。

杉養蜂園は今から60年以上前の1946年、九州・熊本で生まれました。
創業者・杉武男が養蜂の世界に飛び込んだときは、たった3箱の巣箱からの始まりでした。
「気候が温暖で一年中どこかで花が咲く熊本なら、日本一の蜂蜜ができる。」と考え、お客様に満足していただける高い品質の商品を作ることを決意しました。そして試行錯誤を重ねながら蜜蜂の飼育法から蜂蜜の採取法まで、決して手を抜かずに、自分たちが納得できる方法を編出してきました。

(一部引用)引用元:杉養蜂園オフィシャルサイト

「はちみち」単体だけではなく、はちみつを使った「かりんとう」や「青汁」、「サプリメント」など幅広い商品を取り揃えています。

 

最初の出会い

杉養蜂園との最初の出会いは母がお歳暮で貰った「マンゴーはちみつ」と「ゆず・はちみつ」だったと思います。

マンゴーと蜂蜜の組み合わせなんて見たことがなかった私にとって、ちょっとしたショックでした。

紅茶が好きなので、「マンゴーはちみつ」をシロップ代わりにいれたり、ヨーグルトにかけたりして食べていました。

味もよく、蜂蜜のおかげか風邪をひくこともなかったため「マンゴーはちみつ」を使う機会が少しずつ増えてきていたのです。

 

ここで大切なのは、その時の私は「商品の魅力」は感じているものの、どこの会社が作っているのかについては全く興味がありませんでした。

自分で買ったものでもなければ、母親が友人から貰ったお歳暮だったため「杉養蜂園」というブランドについて意識していませんでした。

いうなれば

takafumi
なんか、美味しいし紅茶にもよく合う蜂蜜だなー。

くらいにしか意識していなかったのです。

 

蜂蜜の容器も変わっているんです

お歳暮でもらった「マンゴーはちみつ」なのですが、驚いたのはマンゴと蜂蜜の組み合わせだけではないんです。

何よりも驚いたのが、その容器の形でした。

あなたは、店頭に売っている蜂蜜の容器といえば何を想像しますか?

たぶん、私も含めて多くの人はガラス瓶の容器をイメージすると思います。

はちみつ瓶

 

誰だって、蜂蜜の容器といったら、実家やおばあちゃんの家にあった「ガラス瓶」をイメージしますよね。

でも、杉養蜂園の「マンゴーはちみつ」の容器は「哺乳瓶」のような形をしているのです。

赤ちゃんがミルクを飲む時に使う、あの「哺乳瓶」にそっくりなんです。

ミルクを飲む赤ちゃん

 

持ち手が丸いため握りやすく、フタの開閉が便利になるというメリットがあります。

しかし、この「哺乳瓶」のような形状にはある大きな役割があるということに、私は後で気づくことになるのです。

 

なぜ蜂蜜の容器は変わった形状をしていたのか

大学時代の友人と久しぶりに恵比寿でランチを食べたときの話です。

その友人とは、定期的に会ってはビジネスアイデアについて話したり、お互いに「将来どんなことがしたいのか」ということについて話したりする仲です。

二人とも歩くのが好きなので、恵比寿から麻布十番まで「ちぃ散歩」のように歩きながら、色々なことを話していました。

 

ある一件の店を通り過ぎた時のことです、どこかでみた「哺乳瓶」のようなモノが私の目に飛び込んできました。

店頭の一番目立つところに、その哺乳瓶のようなものが何種類か陳列されていました。

 

そう、それこそが杉養蜂園の「マンゴーはちみつ」だったのです。

私はその容器を見た瞬間に

takafumi
あっ!これ、いつも使っている「マンゴーはちみつ」だ。こんなところに、お店があるんだー。

と思ったのと同時に

takafumi
そういえば、おばあちゃんが「生姜はちみつ」が欲しいって言ってたなー。

と言うことまで思い出したのです。

結果的に友人を引き止めてまで、中に入ることに決めました。

 

蜂蜜の容器が「哺乳瓶」の形をしている、もう一つの理由はここにあるのだと思います。

もし、これが普通のガラス瓶だったら、私は商品に気がつくこともなく、そのまま通り過ぎてたことでしょう。。

はちみつなのに、なんで哺乳瓶の形をしているんだろう?」という最初の驚きが何よりも重要だったのです。

杉養蜂園というブランドを知らなくても、結果的に私は店を見つけることができたのです。

 

2つの価格でお得感を演出する

おばあちゃんが欲しがっていた「生姜はちみつ」を陳列棚から探していると、また新たな発見がありました。

それは、価格表示の部分です。

商品の値札には「一般価格」と「会員価格」の2つが記載されていました。

会員価格」のほうが「一般価格」より少しお安くなっているのです。

 

当然、私は店員さんに

takafumi
あの、会員価格のほうがお得ですけど、会員になるのに入会金とか掛かるんですか?

と聞きました。

店員さんは

店員さん
いえ。入会金は一切かかりません。会員カードを発行して、すぐに会員価格でご購入いただけます。

と説明してくれました。

すぐに」「無料」という言葉を聞けば、もう迷っている暇はありません。

いま、こうして文章にして書くと、あなたは「takafumiは単純だなー」と思っているかもしれません。

ですが、この「これはお得だ!会員にならないなんて、もったいない」という判断は私の頭の中で無意識的に瞬時に行われているため、その時の私は「得しちゃった!ラッキー」という満足感でいっぱいでした(笑)

 

このように、頭で考えさせるのではなく「無意識的」に判断させるレベルまで「お得感やメリット」を演出できなければ、会員登録という顧客にとっては大きなハードルを超えさせるのは難しいと言えます。

 

どこか懐かしい電話口の声

お得な価格で購入できた「生姜はちみつ」のクオリティにも満足しながらも、2週間ほどたった時のことでした。

私の携帯電話に見覚えのない番号から電話が掛かってきました。

とりあえず、電話に出てみると

オペレーターさん
こちら杉養蜂園の◯◯です。先日は「生姜はちみつ」をご購入いただきありがとうございました。(以下略)

と杉養蜂園の電話オペレーターの方でした。

いつもの私なら

takafumi
あっ。これは電話営業だな。忙しいから、何か理由を付けて電話を切っちゃおう。。

と思うのですが、今回は何故かそんなことを思いませんでした。

一般的な電話営業とは「どこか違う」のです。

 

話を聞いているうちに、その理由がわかってきたのです。

それは、「訛り」です。

一般的に、こういった電話での営業は「標準語」で「若い女性」が担当していることが多いように感じます。

 

 

しかし、杉養蜂園のそれは全く違っていました。

40代くらいの女性の声で訛って話しかけてきたのです。

他愛のない世間話などをしていると、次第に「自分の母親」や「近所のおばちゃん」と話している気分になってくるのです。

それが、結果的に「安心感」や「懐かしさ」「親しみ」に繋がっていくのだと思います。

 

私が押しに弱いだけかと思いますが、気がついたら無料サンプルを送ってもらう運びになっていました(笑)

 

価値ある体験

私が実際に体験したマーケティングの事例を解説してみました。

はちみつ容器のデザインに始まり、会員価格の提供「懐かしさ」を感じる電話営業など、私が気がついた範囲でも様々な戦略が練られていることが分かります。

もちろん、商品の質が良いということが前提条件です。

しかし、巷で言われているように「いい商品だけを作っていればいい」という時代は、とうの昔に終わっています。

商品が提供する価値とは別に、その商品を巡る「ユーザー体験」が付加価値となっているのです。

今回の事例から、ユーザーに価値ある体験を提供するヒントが見つかるのではないでしょうか。

 

それでは、また何か面白い発見があればご紹介したいと思います!